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免疫力アップにはビタミンD

[2021.07.07]

コロナ禍において、世界中で注目されている

免疫力アップの栄養素をご存じでしょうか?

 

 


それは、ビタミンDです。

ビタミンDの働きはこちらの動画にまとめています。

 

 

新型コロナウイルスに対しての研究データが増え、
中国・アメリカ・ヨーロッパ各国で
新型コロナ感染とVD(ビタミンD)濃度との関係が分かってきています。

 

 

 

その結果、血中のVD濃度が低い人ほど
コロナ感染を起こしやすく、
重症化しやすいことが分かりました。

 

 

 

当クリニックでは、昨年は100人ほどの方が
ビタミンDの注射を打たれました。

その為、同時にビタミンD濃度を測定する方が多く、
患者様のビタミンD濃度のデータ分析をしてみました。

 

 

 

そこで、今回は

◎ビタミンDの効能
◎日本人のビタミンD血中濃度が実際どのくらいなのか

について紹介します。

 

 

 

また、ビタミンD濃度を上げる方法も紹介していきます。

 

 

 

 

 

ビタミンDの役割


ビタミンDの役割は多岐に渡ります。

 

◎骨への作用

ビタミンDは骨を丈夫にするのに役立ちます。
ビタミンDが低下した状態では、骨が溶けて骨粗しょう症になります。
その為、骨粗しょう症の治療薬として、活性化ビタミンDが処方されているのです。

 

 

 

◎免疫力アップ

風邪やインフルエンザ、コロナ感染などの予防の他、
免疫を調節することから花粉症などの各種アレルギー予防にも必要です。

 

 

 

◎がんの抑制作用


がん細胞の増殖を抑制したり、がん患者の死亡率を下げます。

 

 

 

◎糖尿病・うつ病・不妊症にも効果的

 

ビタミンDは思った以上に、かなり多くの働きがあることが
分かってもらえたと思います。

 

 

日本人のビタミンD濃度


ビタミンDの濃度は血中の25(OH)D3というものを測り、
それを指標にします。

聞きなれない言葉なので、ここでは「ビタミンD濃度」と呼びます。

 

 

ビタミンDの理想的な濃度は40-80程度と言われています。

コロナウイルスにかかりやすい人は

最近の研究によると、わずか20未満しかないのです。

 

 

また重症化を防ぐためには、

ビタミンD濃度が45以上あると良いということが分かっています。

 

 

しかし残念なことに、日本人の平均は25程度と言われています。

実際に当クリニックで採決をした患者様の血中濃度を見てみると、

特にサプリメントで補充をしていない方では

実際に平均で25程度になりました。

 

 

 

その中でも、室内でお仕事をされている女性が最も低く、

わずか17-20程度のビタミンD不足でした。

 

 

 

主婦の方は洗濯物を干したり、お買い物に出かけたりしていますが、

だいたい20台前半くらいの方が多いのです。

 

 

 

一方、男性も室にあでお仕事されている方は20台の方が多かったです。

外でお仕事をして日焼けをしている方だと、

40台と理想的な数字をされている方もいます。

 

 

 

このように、ビタミンD濃度は多くの日本人の通常の生活では

25程度に留まってしまうようです。

ビタミンDの不足は、現代人にとって

深刻な問題であり、現代病の原因の一つと言えます。

日本人のビタミンD濃度と補充の仕方についてはこちらの動画でまとめています。

 

ビタミンD濃度をあげるには

食事から摂取する

ビタミンDは魚やキノコ類に多く含まれています。

サーモン・鮭・イワシなどの魚を1日1切れ食べていれば、

1日の摂取目安量を摂ることが出来ます。

 

 

 

 

 

 

しかし、注意したいのは

実は摂取目安量を食べていても、理想的なビタミンD濃度まで

上げることができないのです。

 

 

 

厚生省が設定している1日の摂取目安量は8.5マイクログラム340IUです。

 

 


この量は、クリニックで患者さんにサプリメントを飲んで頂いて

血中濃度を測定している立場からすると

理想的なビタミン濃度を得るためには少な過ぎる量と言えます。

 

 

摂取目安量はあくまでも食事から最低限摂ってほしい量ということで、

その量を食べていれば感染症対策として

理想的なビタミンD濃度になる訳ではありません。

 

 

 

日光浴をする

日光浴は夏の時期に1日30分、冬の時期に1日1時間すれば

良いと言われています。

 

 

確かに当院で測定してる患者様のビタミン濃度を見てみると、

日に当たる時間が長い人は

ある程度ビタミンDの合成が出来ているようです。

 

 

皮膚に日光を浴びてビタミンDを合成するためには

日焼け止めをつけてはいけません。

 

 

 

もし30分~1時間に焼け止めをつけずに日光浴をするとなると、

美容に敏感な女性には抵抗があると思います。

日光による光老化でシミやしわが出来やすいからです。

 

 

 

そこで、サプリメントを使用することをオススメします。

 

 

 

サプリメントによる補充

サプリメントによる補充を厳密に行うには、

血中濃度を測定しながら摂取することをオススメします。

 

 

 

 

 

ビタミンDは油に溶けるビタミンなので、過剰症の心配があります。

過剰症になると、高カルシウム血症と高リン血症になって、全身に石灰化が起こりやすくなります。

過剰摂取を避け、安全な範囲内で補充する必要があります。

 

 

 

では、どのくらいの量を補充することが適切でしょうか。

 

 

 

今回のコロナウイルスの件で、

世界中でビタミンDを補充しようという動きがあり、

補充する量については様々な意見があります。

 

 

 

まだ一定の見解はないようですが、

たくさん補充しても大丈夫という意見と、

高容量は危険という意見があります。

 

 

 

私自身は、2000IU/日が安全だと思っています。

 

 

 

クリニックでは、1日5000IU/日で補充する方が多いのですが、

その場合は過剰摂取のリスクを避けるために

定期的に採血をして血中濃度を測るようにしています。

 

 

 

理想的なビタミンD濃度とは、25(OH)D3で40-80ng/miです。

1日5000IUを補充した場合、

経験的には3ヶ月間で理想的な濃度まで到達することが多いですが、

個人差はかなりあります。

 

 

 

個人差がある理由は、吸収できる力が人によってかなり違うからです。

安全な量というのはやや少ない量になりますが、

血中濃度を測ることなくサプリメントで補充する場合は、

2000IU/日であれば安全だと考えています。

 

 

 

まとめ

ビタミンDは感染症に対して有効な栄養素であることは間違いありません。

緊急事態宣言などの影響で、外に出る時間が減り、

気が付かないうちにビタミンD濃度が下がっている人も多いでしょう。

 

 

 

ビタミンD濃度を上げることを意識してみてください。

サプリメントで補充する際には、過剰症には注意してくださいね。

 

2023年6月追記:

2019年東京都内で健康診断を行った5500人のうち98%がビタミンD不足であるとの報告があります。

通常の生活をしているとまずビタミンD不足になると思った方が良さそうです。

クリニックではビタミンDの注射薬を扱っていることがあるので、ご希望の方はお問い合わせください。

 

 

 

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック  院長 祖父江 千紗

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