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パルミチン酸レチノールの美肌効果と安全性について

[2023.01.26]

今回は「パルミチン酸レチノール」について解説します。

パルミチン酸レチノールは、有名なエンビロンシリーズにも配合されている成分です。

本記事では、実際にパルミチン酸レチノールにはどのような効果があるのかについて解説します。

パルミチン酸レチノール配合の化粧品については、以下の記事でも解説しているので、そちらも参考にしてください。

パルミチン酸レチノールとは?|パルミチン酸レチノール配合のおすすめ化粧品

 

パルミチン酸レチノールとは

パルミチン酸レチノールを使った化粧品の代表であるエンビロンについて解説しています↓↓

パルミチン酸レチノールは、最も安定性の高いビタミンA誘導体です。

皮膚への刺激を起こしにくいため、市販の化粧品にも多く配合されています。

その他、食品にビタミンA強化剤として、ビタミンA欠乏症の予防や治療として医薬品にも使用される成分です。

 

パルミチン酸レチノールは安定型ビタミンA誘導体

パルミチン酸レチノールは、レチノールのヒドロキシ基をパルミチン酸でエステル化して安定性を高めたビタミンA誘導体です。

安定性の高さから「安定型ビタミンA誘導体」と呼ばれています。

対して「レチノール」は、優れた機能も持ちますが、光や空気、酸などに弱く、不安定です。

 

パルミチン酸レチノールの美肌効果

パルミチン酸レチノールは、美肌効果に長けているビタミンA誘導体です。

主な効果として、以下の4つがあります。

  • 表皮角化細胞増殖促進作用
  • 肌荒れ改善作用
  • 抗シワ作用
  • 紫外線の吸収を抑制

それぞれの効果を裏付ける実験も行われているので、それぞれについて解説します。

 

表皮角化細胞増殖促進作用

表皮角化細胞増殖促進作用というのは、いわゆるターンオーバーの促進と考えてください。

表皮を構成する細胞の90%以上は、ケラチノサイトと呼ばれる角化細胞です。

このケラチノサイトは、じょじょに形を変えながら上に押し上げられ、最終的に角片、いわゆる角質となって剥がれ落ちます。

この流れが、いわゆるターンオーバーです。

つまり、表皮角化細胞(ケラチノサイト)の増殖を促進することで、正しいターンオーバーに導いてくれると考えて良いでしょう。

表皮角化細胞増殖促進作用については、モルモットによる実験においても、確認されています。

 

肌荒れ改善作用

パルミチン酸レチノールは、皮膚表面を滑らかにし、肌荒れ改善する効果が認められています。

実際に人による実験を行った結果、7日で皮膚の粗さが減少したという結果も出ています。

 

抗シワ作用

パルミチン酸レチノールの抗シワ作用については、2018年の実験によって明らかになっています。

被験者にパルミチン酸レチノール配合のクリームを塗布したところ、15日でシワが改善されたと報告されています。

ただし、パルミチン酸レチノールでなぜ抗シワ作用が出るのかというメカニズムについては、明らかになっていません。

 

紫外線の吸収を抑制

パルミチン酸レチノールレチノールは、紫外線の吸収を抑制する作用もあります。

実験で、SPF20の日焼け止めと比較したところ、パルミチン酸レチノールは、SPF20同等の効果を発揮しました。

このような背景から、欧米では日焼け止め製品にもパルミチン酸レチノールが配合されています。

 

パルミチン酸レチノールの安全性

パルミチン酸レチノールの安全性については、以下のように報告されています。

皮膚刺激 ほとんどなし
眼刺激性 ほとんどなし
アレルギー性 ほとんどなし
発がん性 十分な証拠なし

多くの実験においても、パルミチン酸レチノールは安全な成分であると示されています。

 

パルミチン酸レチノールとその他レチノールの安全性を比較

パルミチン酸レチノールとその他レチノールの肌への刺激を比較すると、以下のようになります。

レチノールの種類 皮膚への刺激(★が少ないほど刺激が低い)
パルミチン酸レチノール
プロピオン酸レチノール
酢酸レチノール ★★
レチノール ★★★
レチナール ★★
レチノイン酸 ★★★★★

上記の表のとおり、パルミチン酸レチノールは肌への刺激も低く、安全性が高いと言えます。

 

パルミチン酸レチノールとその他レチノールの違い

パルミチン酸レチノールの他にも、レチノール製品はいくつもあります。

そのなかでも、以下では「レチノール」と「トレチノイン」の特徴や、パルミチン酸レチノールとの違いについて解説します。

 

レチノール

レチノールは、ビタミンA誘導体のなかで多く使われている成分です。

小ジワの改善や、肌のハリ・ツヤの改善に期待できます。

ただし、パルミチン酸レチノールと比べると、肌への刺激が強いです。

また、レチノールが配合されている化粧品は、夜のみとされているケースが多くあります。

 

トレチノイン

トレチノインは、しわやたるみ、抗老化などに効果を発揮するビタミンAです。

シミやニキビなどの治療薬にも用いられています。

ただし、パルミチン酸レチノールと比べて、肌への刺激が強く、安定性が低いです。

また、紫外線の影響を受けやすいため、使用は夜のみに限られています。

 

まとめ

レチノールは、シワの改善など肌のアンチエイジングにおいて最もエビデンスレベルが高く、確実に効果がある成分です。

レチノールにも色々ありますが、同じビタミンA誘導体のなかで最も安全に使えるのがパルミチン酸レチノールです。

3年かけて開発した当院独自のオールインワンゲルには、このパルミチン酸レチノールを最大量で配合してあります。

レチノールをうまく使って、美肌を目指しましょう。

 

 

 

 

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック  院長 祖父江 千紗

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