ニキビの原因は顔に生息する顔ダニが原因かも|顔ダニの対策は?
人の顔には、顔ダニが住んでいると知っていますか?
「顔ダニ」と聞くと肌に悪影響があると勘違いしてしまいますが、決して顔ダニは悪いだけのものではありません。
大事なのは、顔ダニの生息するバランスです。
今回は、顔ダニの発生原因やニキビへの影響について解説します。
顔ダニとは?
顔ダニは、別名「ニキビダニ」とも呼ばれており、正式名称は「毛包虫性ざ瘡(もうほうちゅうせいざそう)」と言います。
体長は約0.1~0.4mmと小さく、透明に近い体の色なので、肉眼で顔ダニを見つけることはできません。
「ダニ」という響きから肌に悪いイメージを持ってしまいますが、顔ダニは一人の顔に平均で約200万匹いると言われていて、皮脂を食べてくれます。
誰の顔にも生息していて皮脂のバランスを調整してくれるので、決して悪い存在ではありません。
顔ダニは梅雨の時期に発生しやすい
顔ダニは、決して悪い存在ではないものの、あまりにも増えすぎると皮脂のバランスが崩れてしまいます。
そのため、顔ダニの繁殖を防がないといけません。
とくに注意するべきなのが、梅雨の時期です。
気温が上昇する梅雨の時期は、顔ダニの餌となる汗や皮脂の分泌が盛んになります。
梅雨の時期は、普段よりも肌の手入れを入念に行いましょう。
顔ダニが引き起こす肌トラブル
顔ダニは、肌トラブルの原因になります。
主な肌トラブルとしては、以下4つです。
- ニキビや吹き出物
- 乾燥肌
- 肌荒れ・老化
- 毛穴の汚れ・開き
なぜ顔ダニがそれぞれの症状につながってしまうのか、以下で解説します。
ニキビや吹き出物
顔ダニが多く繁殖すると、ニキビや吹き出物の原因になります。
顔ダニの死骸やフンが毛穴に詰まりやすくなるためです。
ニキビの主な原因は毛穴の詰まりですが、詰まりの原因として顔ダニも関係しています。
顔ダニの数を調整することで、死骸やフンを排除できます。
乾燥肌
顔ダニは、乾燥肌の原因にもなります。
顔ダニは、必要な皮脂まで食べてしまうからです。
必要な皮脂まで食べられてしまえば、当然肌は乾燥しやすくなります。
反対に、皮脂が多い方は食べてもらいたいと感じてしまうかもしれませんが、顔ダニに皮脂が食べられてしまうことで、肌が過剰に皮脂を分泌しようとしてしまいます。
皮脂は適度にあった方が良いので、顔ダニが繁殖しすぎて皮脂を食べられ過ぎてしまうのは、決して良い効果ではありません。
肌荒れ・老化
顔ダニが繁殖することで、肌荒れや老化の可能性もあります。
肉眼では見えづらい小ささとは言えど、顔ダニには爪もあれば口もあり、細胞を傷つけてしまうのです。
結果として、肌のツヤがなくなり、老化の原因である活性酸素を発生させます。
毛穴の汚れ・開き
女性の場合、メイクをしっかり落とさないと、毛穴の汚れや開きの原因になります。
メイクが顔に残っていると、メイク汚れのついている顔ダニが、毛穴に出入りできる状態です。
そのため、毛穴の奥が汚れてしまったり開いたように見える状態になります。
ブツブツした毛穴や黒ずみの原因にもなるので注意しましょう。
顔ダニが肌トラブルを引き起こす理由
顔ダニが肌トラブルを引き起こす理由は、上記でも解説したように、死骸や抜け殻、フンなどです。
顔ダニの寿命は約14日で、孵化してから3回の脱皮があると言われています。
さらに、死骸から出る有害物質が肌に炎症を起こす原因になっているのです。
これらの肌に悪影響のある物質を取り除くために、顔ダニ自体の数を調整しなければいけません。
顔ダニはバランスが大事
顔ダニが全くいないからといって、必ずしも健康的な肌とは言えません。
顔ダニは、皮脂を食べてくれる存在でもあるため、バランスが大事です。
適度に顔ダニが住み着いていないと、肌の状態が悪化してしまう可能性もあります。
ただ顔ダニをいなくすればよいのではなく、顔ダニと上手に付き合っていくことが重要です。
顔ダニの異常繁殖を防ぐには?
顔ダニの異常繁殖を防ぐには、生活の改善や適切なスキンケアが重要です。
皮脂を過剰分泌させてしまうから、そこに顔ダニが集まってきてしまいます。
そのため、男性ホルモンが活性化しないようにストレス発散や睡眠をとることも大事です。
その他にも、食生活を改善したり、メイク汚れをしっかり落とすスキンケアも重要になります。
とくに皮脂分泌が盛んなTゾーンなどは、しっかり洗顔を行っておきましょう。
まとめ
ニキビの原因は皮脂の過剰分泌と多く言われていますが、そこには顔ダニが関連しているかもしれません。
皮脂の過剰分泌や顔ダニの繁殖など、様々なことが重なってニキビの原因となっているのです。
これらを防ぐためには、日々の生活の改善や適切なスキンケアが重要になります。
ただし「顔にダニがいるなんて嫌」と感じて、過剰に洗顔したり顔をゴシゴシこすったりしないように気を付けてください。
このようにニキビの発生には様々な原因があるので、何をしてもニキビができてしまうと悩んでいる人は、一度皮膚科に相談してみましょう。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗